ノーマルバイクで打倒TTバイク挑戦日記

ノーマルバイクでTTバイクを超える事が目標 ノーマルバイクでの究極の走りを求めて試行錯誤をした結果を書いていく ウーバーイーツやってるのでその事も書いていく

【インプレ】AmazonでICANホイールの最新版 『AERO50』を買ってみたが……

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↑AmazonでICANホイールの最新版である『AERO50』のリムブレーキバージョンを購入したのでインプレッションを書いていきます。


不穏なタイトルになっているのには理由がある。不良品が届いてしまったのだ。それゆえに返品したり、再度購入したりと色々と面倒な事になってしまった。もちろんその件の事も書いていく。


分かりやすく簡素に書いたつもりだが読み終わるまで15分位かかる長文になってしまった。ご了承ください。

 目次

選んだ理由

『重くてハイトの高いホイールなら高速巡行は楽になるのか?』


加須こいのぼり杯の結果を経て感じた疑問。その疑問を解消する為に常用しているICAN FL40よりも重くてハイトの高いホイールであるレイノルズAR58を再び使い始めたが、やはり高速巡行は楽になる感じはしなかった。


重量が重い、加速がもっさりする、横風に弱い、スポークテンション高くしてもかかりが良くならない、そして言わずもがな上りは重い……これらのデメリットを打ち消す巡行性能を期待したが、感覚的にICAN FL40との差は無いと改めて感じた。


今現在レイノルズAR58はTTバイク化したサーヴェロS3に付けているが、このまま持っているよりも売り払ってその資金を元にバトンホイールやディスクホイール等を買ってしまおうかなと考えた。しかしながら完組のバトンやディスクホイールは相変わらず高い……。


Amazonで売っているバトンやディスクならそれほど値段もしないので買ってしまおうかな~と思っていたらとあるホイールを見つけた。ICANの最新ホイールであるAEROシリーズだ。


ICANのAEROシリーズとは前年のモデルであるFLシリーズに改良を加えたホイールである。


値段は50㎜ハイトのリムブレーキバージョンで7万8670円。送料込みの値段だ。FLシリーズよりも1万円程高くなっているが、その分改良されている。フロントホイールに関しては一目見てこれは良いかもしれないと思った程だ。


しかしだ。後で詳しく書くがリアホイールのスポークの組み方にかなりの地雷臭を感じたので購入するのをためらっていた。だが別に地雷だったとしてもそれはそれでブログのネタになるから別に良いや~と思い、長い時間悩まずに購入を決めた。では各箇所の構造を見ていく。

リム

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リムハイトは35/38/40/45/50/55/86と7種類ある。基本的にリムの形状はFLシリーズと同じでリム内幅18㎜でリム最大幅は27~28㎜のワイドリムだ。近年のエアロホイールはどのメーカーも最大幅は30㎜近くあるワイドリムを採用している。35㎜ハイトだけは上の画像の通りさらに幅広くなっている。チューブレスレディ対応だ。


リムの素材は東レのT700とT800カーボンが使われている。FLシリーズにはT700カーボンしか使われていない。まず一つ目の改良部分がここだ。


東レ製のカーボンにはT600、T700、T800、T1000、T1100といったグレードがあり、数字が大きくなるにつれて強度が増していく。すなわち素材を薄くして軽量化する事が出来る。

Aero50は東レのT700とT800のカーボンファイバークロスを組み合わせて作られています。このカーボンファイバーの組み合わせにより、「Fast and Light シリーズ」の同等品のホイールセットよりも軽量化が図られています。その結果、フロントホイール61.1g、リアホイールが60.5gの軽量化が実現しました


商品説明欄にはこのように書かれてあった。それと105kgまでの体重制限があるので大柄なライダーは注意だ。


ちなみに東レT800が使われているカーボンホイールはAmazonで販売されている中華カーボンホイールの中ではAEROシリーズだけだった。ウイグル等で買える『Prime - BlackEdition』も商品説明欄を見る限り東レT700だけしか使われていなかった。

ブレーキ性能

Aero50ブレーキトラックは耐熱性が向上しています。このブレーキトラックは、最大300℉(約148℃)の熱に耐えることができます。これは、Fast and Lightシリーズの同等のものより60℉(16℃)高い値です


商品説明欄にはこのように書かれていた。耐熱性は上がったがカーボンクリンチャーである事には変わらないので神経質な人やハードにブレーキングする人はラテックスチューブの使用を控えた方が良いだろう。


↑最近自分はラテックスチューブではなく、さらに軽量なポリウレタンチューブの『Tubolito』を使っている。空気抜けも1週間で0.5bar程なので運用が楽だ。値段がとても高いデメリットを除けば最高のチューブだと言える。

ハブ、スポーク、組み方

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ハブはICANのオリジナルだ。形状はエアロ効果を狙ってかくびれがある。スペシャライズドのRovalやカンパニョーロのボーラWTOもくびれのあるハブである。普通のハブに比べたら空気抵抗は少ない事だろう。


スポークは手組ホイールの定番であるSapim CX-Rayだ。スポーク本数はフロント18本にリアが24本だ。空気抵抗を考えるとフロントホイールのスポークがFLシリーズでは20本だったのに対しAEROシリーズでは18本になったのは嬉しい限りだ。


さて『問題の』リアホイールの組み方なのだが、駆動側がラジアル組で非駆動側が2クロス組となっている。マヴィックのホイールがこの組み方をしている。通称『イソパルス組』と言われている。


マヴィックのホイールは2017年モデルのキシリウムエリートを使った事があるが、とても反応が良く軽快なホイールであった。ならICAN AERO50もイソパルス組だから反応が良く軽快なホイールで間違いない!……と一瞬思ったが、あくまでもそれはリムなりハブなりスポークなりが専用設計されている完組ホイールなら言える事であり、手組ホイールでは地雷臭しか感じない。


ICANのAEROシリーズもオリジナルのハブを使ってはいるが「ただマヴィックのイソパルス組を真似しているだけだろ?」と見ただけではあまり良い印象は持てなかった。乗り心地やかかりが悪かったりするのかな……と不安に思っていたのでリアホイールには全く期待はしなかった。フロントホイール目当てで購入を決めた程だ。


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↑5月15日に注文して5月18日に届いた。日本国内のAmazon倉庫に在庫があったからか、速達であった。

重量測定

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↑フロントホイール(リムテープなし)
公表重量が592±10g


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↑リアホイール(リムテープなし)
公表重量765±10g


合計重量は実測1376gとFL40の時よりも軽く仕上がっている。リム重量は商品説明欄にも付属のカタログにも書いてなかったが430g前後だと思われる(FL40は440±15g)。50㎜ハイトでこの重量はとても軽量である。


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↑リムテープとブレーキシューはFL40の時と変わってはいない。クイックリリースは重みの増した形状に変わっている。耐久性や剛性を考えるとこちらの方が良いと自分は思っている。


※7月22日追記
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↑付属のクイックリリースは強く閉めすぎると写真の通り削れてしまう事がわかった。当然固定力も落ちて来るので他のクイックを使った方が無難だと思う。


↑自分は軽量化の為に『NoTubes YELLOW RIM TAPE(21㎜)』を使った。リム外周部の軽量化は加速にダイレクトに影響してくるのでとても重要である。そもそも付属のリムテープが幅14㎜しかなく使い物にならないんだけどね……。付属のブレーキシューも効きが悪いので他の物を使った方が良いだろう。

ブレーキの効きがおかしい……

タイヤとチューブを取り付けたらいよいよ実走だ。気になる性能をじっくりと確かめていく……と言いたい所だが1つ問題が起きた。ブレーキの効きがおかしいのだ。一定では無く断続的に効く。まるでリムの一部分が膨らんでいてその箇所に来た時だけ強く効いてしまう……そのような異様な効きをしていた。停止する時は前につんのめりそうになる程の異様な効きをするのでこのまま使うのも不味いなと思った。

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↑原因究明の為、タイヤを外してリムの幅を測ったら、フロント・リアホイール共にバルブ側が最大幅28.5㎜で反対側は27.8㎜となっていた。振れ取り台に乗せて空転させてみると、バルブ側だけリムが膨らんでいる事がわかった。


どうやら自分は『ハズレ』を引いてしまったようだ……。

返品して再び購入

Amazonから発送された物は1ヵ月以内なら返品する事が出来る。注文履歴から返品したい商品を選び『商品の返品』を選択する。

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↑このような画面が出るので『商品に不具合または損傷がある』を選択する。その後具体的な理由を入力し、返品手続きを進めていく。ホイールの場合は商品の交換ではなく『返金』の形になるみたいだ。


不良品等が届いての返品の場合は着払いで返品になる。手続き完了後、佐川急便Amazon返品センターに電話して集荷に来てもらう。伝票は持ってきてもらえるのでこちらで用意する必要はなかった。

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↑返品する時は段ボールを再利用する。乱雑に開けてしまったのでガムテープで修復して使えるようにした。実際に使って不良品では無い事が確定するまでは段ボールは綺麗に取っておこう。


集荷してから2~3日後に返金処理されたメールが届いた。自分はクレジットカードで購入したので返品された商品の金額が銀行口座に振り込まれる等の事は無かった。

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↑5月31日に再びAERO50を注文。6月7日に届いた。今度は中国から発送されたので最初に購入した時よりも到着まで時間がかかった。

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↑段ボールを開けてみるとリムテープが剥き出しで放り込まれていた。まぁ別に使わないから良いんだけどね……(苦笑)。

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↑開封後、真っ先にフロント・リアホイールのリム外周部を測定した。幅はどこを測っても27.9~28.2㎜の範囲内に収まっていた。最初に購入した物は27.8~28.5㎜だったのでどうやら『アタリ』が来たと言えそうだ。

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↑フロントホイール重量は604g 公表重量の592±10gから外れているがそれでも軽い。

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↑リアホイール重量は766g 公表重量765±10gにちゃんと収まっていた。

インプレ

リムテープを貼り、タイヤとチューブを取り付け、ブレーキの効きも問題無い事が確認出来た。では改めて実際に走って気になる性能を確かめていく。タイヤとチューブは全てのホイールで同じ物を使用してきた訳ではないので、正確な評価は出来ていない事をあらかじめ言っておく。参考程度に見ていただきたい。


過去に使っていたホイールである『ICAN FL40』『レイノルズAR58』『フルクラムレーシングクアトロLG』『マヴィックキシリウムエリート2017』と比べて各項目◎、○、△、×の4つの評価で示していく。


   AERO50    FL40  AR58 クアトロLG   キシエリ  
   

前後重量1376g 1415g  1687g    1750g   1550g 


フロント18本    20本   20本  16本  18本
スポーク

 リア 24本    24本   24本  21本  20本
スポーク

加速   ◎   ○   ×    ×     ◎

巡行   ◎   ○     ○     △    △

剛性   ◎   ○     △     ○    ◎

乗り心地 △   ◎     ○      ×      ×

上り   ◎   ○   ×       ×     ◎

下り   ○   △     ◎     ○     ×

横風耐性 △   ○      ×   ◎    ◎

デザイン ○    ×   ◎     △    △


上に記した評価からAERO50を一言で表すなら『エアロ性能が備わったキシリウムエリート』。前年モデルであるICAN FL40から各性能が1段階レベルアップしたレース色の強いホイールだと言える。自分は今までエントリー~ミドルクラスのホイールを使ってきているが、AERO50はそのどのホイールよりも総合性能が高いと感じた。8万円以下でこの性能はとてつもなくコスパが良いと言える。


2週間程乗り込んでみたがとにかく軽い。重量もそうだが、加速も上りも過去最高レベルに軽かった。特に上りでダンシングしている時にその軽快さを感じた。懸念していた手組ホイールでのイソパルス組もかかりがとても良く、スプリントしてもシュータッチしなかったので高剛性だと言える。


巡行性能に関してはFL40やAR58と比べるとスポークが18本になったからかフロントホイールの風の抜け具合が良くなった感じがした。空力の良さもそうだが、リム重量が軽いので巡行中のペダリングに重さを感じる事はなかった。AR58の時は終始重さを感じていた。


下りでの速さはFL40よりも良い感じがしたがAR58には及ばないと言った所。AERO50は空力が良くて下りが速いと言え、AR58は高いリムハイトと重さゆえに下りが速いと言える。速さの質が違っている感じがした。下りだけなら重量のあるホイールに分があると言える。


悪い点をあげるとすれば、リムハイトが50㎜ゆえに若干横風に弱い事と、剛性の高さゆえに乗り心地が『硬く』感じる事か。とは言えアルミホイールよりは乗り心地は良く、AERO50のリアホイールにはターボコットン24Cを付けて走行し評価したが、GP5000の28Cを付けていればまた違った評価になっていたかもしれない。乗り心地でFL40を◎にしたのはリアホイールにGP5000の28Cを付けていたからだと言っておく。

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↑先日行われた川崎マリンエンデューロ1時間に出た時にAERO50を使用したが、当日6~7mと強風だった事もあり所々でハンドル取られそうになりヒヤッとした場面が何度かあった。何とか落車せずに走りきれたが、これ位の強風の時はFL40を使った方が良い気がした。

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↑デザインに関してはFL40よりも圧倒的に格好良くなっていた(笑)。

まとめ

レイノルズAR58を売り払ってICAN AERO50を購入した訳だが、最初に購入した物はリムの一部分が膨らんでいる異常が見つかり返品に至った。その後再び購入した物は今の所何も異常が無くレースでも普通に使う事が出来た。とりあえずは一安心と言った所だ。


何はともあれホイールの性能には全く不満は無いので、良い買い物が出来たと自分は思っている。


『ハイトが高くて重いホイールなら高速巡行は楽になるのか?』


この疑問に関して自分は『ハイトが高くても重ければ高速巡行は楽にならない』と結論付けた。


ICAN AERO50はワイドリムでハイトは50㎜なのに重量は1400gを切る。チューブレスレディ対応クリンチャーホイールではとても軽い部類に入る。軽さだけじゃなく、トルクをかけた時のかかりも良く、空力も良く、それでいて値段は8万円以下でAmazonで購入する事が出来る。カーボンホイールもブランドに拘らなければ安価で性能の良い物が手に入る時代になったなと思った。


ICAN AEROシリーズは10万円以下でブランドに拘らず、とにかく性能の良いホイールが欲しい方には最適な商品だ。それと20万以上もするハイエンドホイールが欲しいがそこまで予算に余裕が……との人にもオススメ出来る。


自分はFL40とAERO50を両方使っているが、FLシリーズはレースから町乗りまで幅広く対応出来る万能型と言え、AEROシリーズはレース特化型だと思っている。どちらも良い性能のホイールなので、購入を迷っている人は参考にしてみて欲しい。


購入する動機は一人一人違ってくるが、一つ言えるのは『自分で稼いだお金で買った物には誰も文句は付けられない』事だ。


ある意味どの機材を購入するか迷っている時が一番楽しかったりするが、その迷いが良い買い物に繋がる事を自分は祈っている。

↑リムブレーキバージョン

↑ディスクブレーキバージョン